続・R2000のドヘタ ~記念Rの合理的獲得法・Rが安定する試合数の計算~
2000/10/12  とつげき東北


導入:

R変動シミュレータを用いて、種々の解析を行ったので報告する。


理論:

ある「安定R」=「実力」を持つ人の、1試合ごとの勝率やR変動をコンピュータでシミュレートした。
普通は、打っている最中に実力が変化したりするために、具体的なデータから厳密なRの分布を調べることは不可能に近いが、このようなコンピュータシミュレーションによって、Rの分布などを簡単に調べることができる。
用いたシミュレータはツールのコーナーに置いてありますが、あまり一般向けではないです。


「記念Rの合理的獲得法」:

実力1800の人が「新キャラ」を作って400試合打ち、「記念R」を狙う。
このとき、何試合くらいの段階で、望む「記念R」をゲットできるのか?
最も効率的にドヘタ君が記念Rをゲットするにはどうすれば良いか?
これらを分析しよう。


まずは単純に、「とにかく400試合の内で最も高いRに到達した試合数の分布」から見よう。

000~020試合 2回
020~040試合 0回
040~060試合 2回
060~080試合 3回
080~100試合 7回
100~120試合 6回
120~140試合 8回
140~160試合 7回
160~180試合 7回
180~200試合 7回
200~220試合 3回
220~240試合 7回
240~260試合 4回
260~280試合 4回
280~300試合 8回
300~320試合 3回
320~340試合 5回
340~360試合 5回
360~380試合 0回
380~400試合 8回
400~試合 4回


100試合単位の分布を見ると

000~100試合 14%
100~200試合 35%
200~300試合 26%
300~・・・試合 25%


100~200試合の段階が最も多いが、他方200試合・300試合以上での到達も多く、大きな差はでない


次は、「R1900(実力+100)以上に到達した試合数の分布」を見よう。R1900到達確率は50%であった。

000~020試合 1回
020~040試合 0回
040~060試合 1回
060~080試合 1回
080~100試合 2回
100~120試合 5回
120~140試合 2回
140~160試合 4回
160~180試合 5回
180~200試合 4回
200~220試合 1回
220~240試合 7回
240~260試合 3回
260~280試合 1回
280~300試合 5回
300~320試合 3回
320~340試合 2回
340~360試合 1回
360~380試合 0回
380~400試合 2回
400~試合 0回


100試合単位の分布を見ると

000~100試合 10%(全体で5%)
→「全体」とは、新キャラを作ってR1900以上を目指した場合にこの試合数でR1900に到達する確率
100~200試合 40%(全体で20%)
200~300試合 34%(全体で17%)
300~・・・試合 16%(全体で8%)


100試合未満・300試合以上に比較して、100~300試合での到達が非常に多い


さてここで、記念R狙い効率なる、ドヘタ君に便利な指標を導入しよう。
記念R狙い効率:
「ある試合数までの段階で新キャラに移行する」場合に、その方法で1200試合打ち終わるまでに、少なくとも1つのキャラが目的のRを獲得できる確率。


記念R狙い効率(実力1800、目的1900以上)
100試合まで 0.46
200試合まで 0.82
300試合まで 0.89
400試合まで 0.88


「記念R狙い効率」が最も高くなる段階で新キャラに移行すれば、一番少ない試合数で目的の記念Rをゲットできる( ´ー`)


「R2000(実力+200)以上に到達した試合数の分布」である。到達確率は9%であった。

000~020試合 0回
020~040試合 0回
040~060試合 0回
060~080試合 0回
080~100試合 2回
100~120試合 2回
120~140試合 1回
140~160試合 0回
160~180試合 1回
180~200試合 1回
200~220試合 0回
220~240試合 0回
240~260試合 0回
260~280試合 0回
280~300試合 1回
300~320試合 1回
320~340試合 0回
340~360試合 0回
360~380試合 0回
380~400試合 0回
400~試合 0回


この場合、200試合以下でそのほとんど、また特に150試合程度以下での到達率が高い

100試合単位の分布を見ると

000~100試合 22%(全体で2%)
100~200試合 56%(全体で5%)
200~300試合 11%(全体で1%)
300~・・・試合 11%(全体で1%)



記念R狙い効率(実力1800、目的2000以上)
100試合まで 0.22
200試合まで 0.35
300試合まで 0.28
400試合まで 0.25



最小の労力で最高の記念Rを狙うには、次のように計画をたてましょう( ´ー`)プッ

実力+100くらいの記念Rを狙う場合、300試合までやるのが効率が良いが、200試合まででも400試合まででも効率はそれほど変わらない。また一般に、400試合を超えると記念R狙い効率は急激に減少する。
実力+200くらいになると、200試合までで新キャラを作り直すと圧倒的に効率的である。

このことから、「記念R狙い」で新キャラを作る場合、試合数200までで新キャラに移行するのが最も効率的であると結論できる(逆に言えば100~200試合くらいまでが、実力より極端に離れたRを一番出しやすく、200試合くらいでR自慢している人が、最も恥ずかしいと言える)。

また、少し工夫すれば達成率は格段に上昇する。例えば、「100試合以降での段階でR1650切ったら新キャラ」などのいくつかの条件を付け加えてやると、到達確率は2倍とかそういう水準で上昇することは、前回の論文で示した通りである。

さあ、こうして君は、最も効率的に、最も輝かしい、そして最も虚勢に満ちたRを手にすることができるであろう。おめでとう。

ドヘタの分際で高いRが欲しいだと? お前は、虚勢のRにいきつくために、上述のような合理的計画を立てたか?
お前は実力を獲得する能力においてだけでなく、
虚勢Rを獲得する能力においてさえも、とつの足下にも及ばない。


「Rが安定する試合数」の分析:

新キャラで打ち始めてから、Rが「安定する」までの試合数の平均を算出した。
「安定する」とは、400試合以降、R変動幅が一定になった段階で、Rの値が実力Rの値から±20の範囲に初めて入ることを指す。
800試合を1セットとして各々100セット(のべ24万試合分)シミュレートした結果が以下の通りである。

実力R 安定した試合数(平均値) 800試合までに安定しなかった確率
1600      503               16%(16/100)
1800      473               10%(10/100)
2000      485               10%(10/100)
平均       487               12%(36/300)


直感的には、実力Rが1500から離れれば離れるほど、安定のためには試合数が必要になるように思われるが、結果的には安定Rの差による、安定するために必要な試合数平均値について、誤差以上の差は観測されなかった。

しばしば、R変動幅が一定になる「400試合」を「安定点」と言われることがあるが、実際はさらにそこから100試合弱必要である
前項の実験でも、380試合を超えた段階で「最高R」を記録しているものが12%もあり、400試合の段階では、未だ「新キャラの、大きすぎるR変動の後遺症」が残っている可能性が強いと言える。

また、試合数800に到達しても、なお「安定しない」例が、これも12%もある。
この「安定試合数」の、487以上の部分の分布が正規分布(の片側)に従うと見なして考慮すると、実力を適正に評価するという観点から言えば、1000試合程度を安定の目安と考えるのが妥当であると思われる。


余談であるが、以前どこかで、試合数2100くらいR1930くらいの人が「試合数2000を超えていれば、R1900以上は皆実力者ではないだろうか」とか爆笑ものの発言をしていた。
なんで自分だけが助かるシステムやねん(爆)。
頭の良い人が自分だけのことを考えて行動すれば巧妙なことをやってのけるものだが、わがままなバカはダサイだけである。

とつは以上の合理的な分析から、「1000試合を超えていれば、Rの分布は先の論文に示した「R分布」に従い、その段階においては試合数1000であろうと5000であろうと、平均的なRが実力を計測する現実的な指標である」と結論しよう。


「記念R狙い」の人の傾向について:

新キャラで到達する高いRを自分の「実力」だと錯覚している人の傾向。

・不調が来ると騒ぐ

たった4試合連続焼き鳥だっただけで、またはたった6回連続テンパイ勝負で負けただけで、彼らは鬼の首を取ったかのごとく騒ぎたてる。試合数をこなしていればそんなことは当然しばしば起こることである。
「15試合でRが50も下がったよ~」とかわめくな。見苦しい。「絶不調」とは、400試合超えていても30試合でR100下がる水準のものだ。200試合程度だったらR250は下がるところだ。
「実力がある」とは、それだけ激しい「不調」を何度か経験してなお、高いRを保つことを言うのだ。

・上ランや最上をバカにする
「せこい上がりばっかり」「つまらない麻雀」と、彼らは上ラン・最上にルサンチマンいっぱいだ。
あげくには「最上でもヘタは多い」「最上を観戦したがたいしたことない」とか言い出す。
最上の全員がハイレベルとは言わないが、少なくとも最上卓は仲間内でワイワイやっているレベルとは比較にならないほど強い。
仮に相手の平均Rが同じ1930だとしても、恐らく実力はかなり異なったものである(ワイ卓は記念R系、またはそれに近い打ち手が多いからである)。
300試合でR2100くらいの、「記念Rワイ卓系」の人がたまに紛れ込むが、一瞬でRを激減させてワイ卓に帰っていく。
ワイ卓だけでR2000とか行ってる人では、少なくともかなり長い間、最上に対応できないだろう。なぜなら彼らは振りまくるから。
記念Rなどを狙っている水準の打ち手には、いかに我々のある打牌が細かい背景・根拠を背負っているかが判別できないのは当然のことである。一手で3色に変わるのに即リーしたからヘタ、とか言ってるうちはぜんぜんダメ。リーチを含めて3900確定ならば三色を狙わない方が効率的なのである。そういったことが全くわかっていないから「観戦したがたいしたことなかった」などと言い出してしまうのだ。

(続く予定)






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